Twitter寓話 風が吹けば桶屋が儲かる、ただし吹いている風は性欲
フォロワーがnoteを書いているのを見ていいなーと思ったので、ひさびさに日記を書くことにしました。
内容のネタバレですが品のいい話はひとつも出てこないので、オタクの現実の性欲の話と恋愛を見たくない人向けではないです。
人間の現実の性欲の話をインターネットで見たい人向け!
◎出てくる人物
自分
女 性欲が強い ツイッターをやっている Cとは相思相愛 浮気のラインは、心を奪われなければ浮気ではないと考えている
C
性欲が強い ツイッターをやっている 俺とは相思相愛 浮気のラインは、心を奪われなければ浮気ではないと考えている
Cのフォロワーたち
女 性欲の話に乗るタイプの人
俺から見て赤の他人 誰ですか?
◎
もともと俺はまれにC氏のフォロワーの性欲のお悩みに答えがちです。
見知らぬ人間の性欲の悩みにどうやって答えていたかというと、別に悩み相談を受け付けていたわけではなく、
C「フォロワーが暇だからオナニーでセルフ開発しようかなって言ってた(報告)」
俺「ほんまか!開発って時間かかるから根気よくな!(感想)」
と会話したものを、Cから勝手にCのフォロワーに伝えていたというものです。ちなみにこれについてはCのフォロワーからは「お前の恋人オナニーに熱心すぎる。何者?」とコメ返をC経由でもらいました。俺はただの性欲が強いだけの人間です。
性事情が恋人とそのフォロワーに筒抜けすぎな人間が性感マッサージに行くと、どうなるかというと、その情報が全ての人間に筒抜けになるんですよね。
我々は誰とセックスしてもセックスだけなら浮気ではないと思っていますが ※真似はしない方がいいです お互いに良かったセックスの話題とセックスチャンスの話題は聞きたいため、事前に報告し、事後にも詳細なレポートを話していました。
俺は「性感マッサージレポはツイッターのネタにはなりそうやけど最近の@0x0_398くんは比較的下品じゃないし、インターネット・話す機会はないな…」と思っていました。ちなみに感想は要約すると「セックスとオナニーと風俗はみんな違ってみんないい」「性感マッサージという形態は比較的俺向きじゃない」という感じ。
が、俺がインターネット・話す機会をつかめないでいる間にCからCのフォロワーに全ての体験談が漏れました。
C「フォロワーがお前の話聞いて性感マッサージ行くか迷ってるって」
俺「行けばいいじゃん!」
俺は全てのセックスがしたいとかオナニーがしたいとかそういう感情に対してはいいじゃん!やりなよ!としか返事をしません。※浮気とか寝取りとか不倫、あるいは誰かが傷つく場合は止めます
そしたらCのフォロワーは性感マッサージで初めてナカイキができたそうです。そのレポを見てCのタイムラインでは性感マッサージににわかに興味を示す人間が増え「でも彼氏がな……」という意見で埋まったそうです。
なんで?
俺はまだ俺のフォロワーに風俗レポをしていないのに、どうして俺の風俗の話が見知らぬ人間に知れ渡り、代わりに見知らぬ人間の風俗レポ情報を手にしたんだろう、おかしいだろ。
性欲が強いと、このようによくわからない出来事が起きがちなので面白いです。膀胱炎とか。(身内向けのネタ)(もう膀胱炎が持ちネタになってしまった)
※風俗は濃厚接触もいいところなので2022年にあえて行くのはお勧めしません
※風俗行ったら性病の検査とか…受けよう!保健所なら無料だよ
仮面ライダーオタクはサイケまたしてもを読め
はじめに
この記事はタイトルの通り、仮面ライダーが好きな人に向けて面白おかしく漫画『サイケまたしても』を紹介する記事です。サイケまたしてもという作品に対して真摯な姿勢ではありません。具体的に言うとメインキャラだけど仮面ライダーの文脈に当てはまる人物がいないアナの話などをわざとすっぽかしたりする。面白く語るためならネタバレもする。真面目な解説を求めている人はブラウザを閉じ、他の人の作った紹介を見て、寝ろ。*1
そして先に謝っておきますが、スゴイ高確率でこの記事を読むであろう福地翼先生、申し訳ありません。
お前は『サイケまたしても』を知っているか?
この記事のメインターゲット、もとい俺のフォロワーに多い仮面ライダーのオタクはこの『サイケまたしても』という漫画を知っているだろうか。そもそも知らなかったのでなんだこの妙なタイトルはと思った人も多いだろう。
サイケまたしても、略して『サイまた』は小学館系列の漫画が読めるアプリ『サンデーうぇぶり』で2020年3月9日現在、全巻無料公開中の少年漫画である。つい去年まで連載されていた。つい去年まで連載されており、今全巻無料で読めるということは、旬の漫画である。
本日より一週間『サイケまたしても』全15巻が無料で読めます。タイムリープ能力バトルで鬱々とした気分を吹き飛ばしてください!
— 福地翼@ポンコツちゃん検証中 (@fukuchi_tsubasa) 2020年3月7日
「サイケまたしても 1巻」が面白い! #サンデーうぇぶり https://t.co/TuHa4RvTnp pic.twitter.com/dsEtYEDHZv
作者の福地翼先生はアニメ化までしたゆうめいな『うえきの法則』を連載していた漫画家だ。一部ではエゴサがすごい得意なことで有名。
ご存じの人も多いと思うが『うえきの法則』はざっくり言うと中学生が異能力バトルをする。ちなみに俺はなんとなくしかご存じではないので、3月15日からうぇぶりでの全話無料公開でご存じになる予定だ。
『サイまた』もうえきの法則と同じで、中学生が異能力バトルをする。中学生の異能力バトルでゆうめいな作家が書いた異能力バトルだから、もう面白いことは確定しており、この時点で最高だということがわかる。
そのうえ『サイケまたしても』はかなり仮面ライダーなのである。
俺の幻覚ではない。事実、俺に読んだと教えてくれた数名の人間はかなり仮面ライダーだと同意してくれた。それくらい『サイまた』では仮面ライダーで見たことのある要素が頻出する。
まずはストーリーの根幹である異能力の設定回りを見ていこう。
サイまたは骨子のテーマがかなり仮面ライダー
①敵と味方の力が同じ
敵も味方も、全く同質の能力で戦っている。『サイまた』の能力はかなりフリースタイルなので、スタンドくらいの自由なバリエーションがある。しかし、誰しもがあるとき突然自分が力を手に入れていることに気がつくのだ。(ここ仮面ライダーで見たやつな。)そして、力自体に善も悪もない。
つまり、
②力は使うもの次第
力それ自体に善悪がないのなら、問われるのは使用者の心だ。
使用者の心が様々ということは、力についての異なる思想の人物が出てくる必要がある。ということは…
③正義の反対はまた別の正義
一般に、正義の反対は純粋悪であることの方が少ない。どちらの主張にも一理あって、簡単には人の考えを変えることができない。だからこそ、それでも相手は間違っていると主張する主人公の強さが際立つ。
サイまたで、主人公は力を持つこと自体に善悪はなく、全ての人を助けるべきだと考えているが、能力を持つこと自体を悪だと思っている者もいるし、能力を持つもののみを助けるべきだと思っている選民思想的な敵も存在している。
そしてサイまたの異能力は全ての人間に目覚めるわけではなく、社会的認知度は低い。
④力を手に入れたものが迫害を受ける
世間一般から見れば都市伝説レベルの存在でしかない能力者たちは迫害を受ける。恐れられるから、その力を隠す必要がある。タイトルによっては、仮面ライダーに変身する側や怪人が仮面で正体を隠しているのはこれと同じ理由だ。迫害されるから隠れなければならないのである。
この辺の骨子の味、仮面ライダーに通底しているやつである。まず俺のような仮面ライダーをシリーズとして愛しているオタクはこういう骨子の構造が好きに決まっている。毎年これと同じ味を摂取するためにニチアサを見ている。だからサイまたも好き。非常にロジカルですね。
登場人物も割と仮面ライダーで見たことある
※独断と偏見で誰がどの『仮面ライダーでの概念上のポジション』か決めているけどあくまでも俺の考えなのでそこは言いっこなしで。
未読だけどちょっと気になってるんだよなぁって方のために『サイケまたしても』の相関図描いてみました。
— 福地翼@ポンコツちゃん検証中 (@fukuchi_tsubasa) 2016年12月13日
簡単に説明すると、氷頭くんが斎下くんのために尽くす忠臣物語です。
(現在6巻まで発売中です) pic.twitter.com/LoRgp0jP3n
↑これは普通のキャラ相関図。顔はこれで確認してほしい。いやサイケの顔が怖い。
一号ライダー 葛城斎下(くずしろサイケ)
主人公だ。『サイケまたしても』の主人公なので、サイケ。
サイケは普通の陰のタイプの中学生だが、覚悟がガン決まっている。
仮面ライダーで言うと剣崎一真かというくらいの覚悟の決まり方だ。
というよりある日振って湧いた力のせいでヒーローでいることに取り憑かれており、全ての人を救うヒーローでいようとしており、非常に危なっかしくなっていう。
そんなサイケの能力は『時間遡行』。ある特定の池でおぼれ死ぬと、一日タイムリープしてやり直せる。そして戦況分析能力が非常に高い。
つまり『望んだ正義の味方としての行動の結果を得られるまで、何度でも溺れ死に、無限に同じ日を繰り返す』。
強すぎて怖い……でもそういうところが好きだよ。
しかも、人に好かれるタイプ。最終的にはものすごい人数からの協力を取り付けることに成功するので、サイケがどこまで突き進むのか見届けてほしい。特に剣崎が好きなオタクは見ろ。
あと個人的には常磐ソウゴより王様に向いていると思う。どう?
二号ライダー 氷頭栄治(ひずえいじ)
典型的な二号ライダーである。
見た目は不良で感情が表情に出ないタイプの青年。
厳しい環境で育ったせいで自己肯定感が死んでいるが、根はいいやつで素直。
能力はパワータイプだが、真面目なので能力とは別にフィジカルを相当鍛えており、終盤までちゃんと強い。あと最終的に神になる。
氷頭の特徴は、サイケ命のところだ。常にサイケのことしか考えていない。
初登場時の氷頭は虚無虚無の虚無だったので喧嘩に明け暮れていたが、サイケが文字通り死ぬほど氷頭と向き合ったため、改心してサイケに「お前の最期を看取りたい」と告白した。
これ誇張でもなんでもなく事実。言葉選びを間違えたとかでもなく““ガチ””であることを、我々は氷頭が味方になってからの13巻分でたっぷりと思い知らされることになる。感情がデッッッッッッカイ。オタク・クソデカため息出るわこんなん。
氷頭の様々な要素は、仮面ライダービルドのベストマッチコンビの片割れ・万丈をほうふつとさせる。というか15巻のあのサイケとのラストシーンでBe The One流れてなかった? 俺には聞こえたぞ。
三号ライダー 黒田ユメヲ(くろだ-)
裏主人公ともいうべきポジション。1クール目のボス敵だが、以降のクールでは利害の一致で手を組んだりする。このムーブこそ三号って感じがする。
超のつくネガティブ男×未来予知能力なので、一般サラリーマンながら危機管理能力の鬼でありなかなか強い。
彼の目的は妹を昏睡させた能力者を見つけ出し、ユメヲの持つ二つ目の能力『能力消去』でその能力者の能力を消し去り、妹を助けることだ。この過去のせいで能力自体に否定的な一方で、めちゃくちゃ仲間思いなので能力者集団のリーダーなどもやっている。いい奴じゃん…。
三号ライダーなのでユメヲ主人公のVシネもとい読み切りが存在している。いい。
四号ライダー ヨハン・ディートリッヒ
見た目からしてクレイジーなタイプ。他人との距離の詰め方がおかしい童顔の29歳。
突然ユメヲを裏切り、能力者は『次の人間』であるとし、進化の証であると主張して行動を開始。能力を持たない旧人類はいずれ自分たちを迫害するとしつつ、全ての人間を能力者にすべく暗躍する。
昔は目が輝いていたり今は目がヤバくなっていたり、最終的には……見ましたか? なんだったんだろう……分からない……オタクが好きなことばかり詰め込まれている……もはや仮面ライダーに充てた紹介ではなくて個人的なよくわからない気持になってしまった。
クレイジータイプの中ボスなので、当然のごとく強い。しかもサイケと同じくらい覚悟がガン決まっている。
おまけで、仮面ライダーではなくて敵の怪人の話もする。あえてメインの敵キャラクターではなくて俺の好きな奴の話をする。堂々としたひいきだが、この記事自体がそもそも好きなものをフリースタイルで語っている記事なので許して。
カリム・クリスタンヴァル
こいつは人間態が用意されている人気が出るタイプの敵幹部。
現実がゲームだと思っている痛い奴でもあるが、氷頭いわく『サイケと会えなかったオレ』。
氷頭と同じくらいの英才教育で心がねじ曲がったカリムは、しぶとく敵として盤面に居座りながらゲーム感覚で戦闘する。裏切って裏切って戦闘を続けたカリムは、しかし氷頭やサイケの強い思いに触れていき……。
いそげ!!時間がない!!
……ここまでいろいろ書いてきたが、実際に仮面ライダーを期待して読むとさほど仮面ライダーでもないと思う。こういうオタクの誇張した喧伝は往々にして、対象の作品を都合よく歪めて自分の語りたいものに当てはめてしまう。俺自身、そうしたよくない誇張をやってしまった自覚がある。
しかし、どんなにダーティースタイルでも、人に広まればいい。とにかく時間がないのだ。
なぜって、サンデーうぇぶり上の『サイケまたしても』無料公開期間は2020/3/8~3/14の一週間しかないのである。俺はなんとしてでも、無料公開というこの千載一遇のチャンスにサイまたを読んでほしい。きっと俺がどんなに言葉を尽くしても語りつくせない面白さがある。
そしてサイケまたしてもの無料公開が終わったら翌週は『うえきの法則』だ。
つくづくオタクは、家に引きこもっているときの方が忙しくて人生退屈しないものである。
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俺はふだん、こうした胡乱な調子で仮面ライダーの方を「実質〇〇」などといいながら考察をしている。
この記事と似たギリギリリスペクトの姿勢で書いた『仮面ライダージオウ』の考察同人誌がまだ少し在庫がある。サイまたも読み尽くしたオタクはこちらもいかがだろうか。分厚いし、P.A.R.T.Y.なので表紙が七色に輝いている。
*1:例えば、奈須きのこ御大が竹箒日記2016/03/15でサイまたを紹介している。流石に文章がうまく、俺とは比べるべくもないくらいまっとうに紹介している。型月のオタクは俺の記事なんか読んでいる場合じゃない。
http://www.typemoon.org/bbb/diary/log/201603.html
推しが好きすぎて視聴をやめた番組の話
俺は陰キャの女が好きだ。
陰キャの女というと、陰キャというスラングがどうも分かりにくい。別の言葉でわかりやすく言うと、fgoの紫式部や刑部姫のような女が好きだ。
すなわち、根が真面目で、がんばり屋さんで、心根がまっすぐな女性だ。クラスで一番にならずとも、隅でいつも本を読んでいてかしこい女の子のことだ。メガネなどかけているとさらにいい。
そんな女の子がスーパー戦隊にいる。
弥生・ウルシェード。キョウリュウヴァイオレットに変身して戦う、時々メガネでタイトスカートの秘書めいた美人さんだ。
今ルックスを褒めたが、弥生はとにかくかわいい。一目惚れだ。おまけにがんばり屋さんで、主にテクニカルな面からキョウリュウジャーを支えている。おじいちゃん子で、破天荒な千葉繁(千葉繁そのものとしか言いようがない千葉繁がおじいちゃんだ)の心配をいつもしている。
弥生は俺が好きな女の子の要素だけをぎゅっと詰め込んだ最高の女の子だ。同じ趣味の人に自信を持ってオススメできる。これは応援するしかない!獣電戦隊キョウリュウジャーを見よう!AmazonPrimeで全話見放題だ!
…という記事にできたらよかったのだが。
タイトルの通り俺はキョウリュウジャーを見るのをやめた。
なぜか。
それを語るためには、獣電戦隊キョウリュウジャーという作品のテーマについて話す必要がある。
まず、弥生はテクニカルスタッフで、準追加戦士とでもいうべき立場だ(あるいは番外戦士と言うべきかもしれない)。追加戦士、番外戦士というスーパー戦隊専門用語についてはわかる人が分かればいい。大事なのは「準」「番外」という部分だ。弥生はキョウリュウジャーのメインメンバーではないのだ。
つまり、弥生の出番は少ない。しかしこれは弥生を好きという気持ちの前では些細な問題だ。ではメインメンバーではないことの何が問題なのかというと、弥生は作品のメインテーマを担う存在ではないということだ。
キョウリュウジャーのメインテーマとは「ブレイブ」である。日本語で言うと勇気だ。勇気を高めて戦う精神でまとまったチームが、キョウリュウジャーというわけ。
更に、主人公はカリスマ性と明るいキャラクターでみんなから慕われている、人を惹きつけてやまない太陽のような人物だ。彼は周囲から慕われるあまり、キングと呼ばれている。
この二つが合わさり、RPGのような味の明るく王道の展開になっている。よってキョウリュウジャーのメインメンバーは、ブレイブを持ち、明るく快活で主人公を慕う、品行方正な人物となる。
だから、キョウリュウジャーというチームで、弥生は異質かつ番外の存在なのだ。
弥生は奥ゆかしい。他のメンバーと違って簡単にはブレイブを出せないし、カッコいいキョウリュウジャーが羨ましくて、弱い自分が悔しくていじける。それに、惚れているキングにストレートに想いをぶつけることができない。そう、弥生はキョウリュウジャーのリーダー、キングが好きなのだ。俺はこの意味でも弥生を応援している。ごく自然な感情だが、好きな女の子が、できれば本人の望む形で、幸せになってほしいからだ。
ところで、キョウリュウジャーにはもう一人女の子がいる。アミィという。アミィはいわゆる陽キャだ。明るく、品行方正。お転婆なお嬢様で体術も強い。勉強はちょっと苦手。キングとは妙にウマが合い、なにやら二人の間だけで通じ合うものがあるような気配だ。弥生はそれに嫉妬しているが、キングもアミィも自分たちの特別な気持ちや、弥生の負の感情には気がついていない。それに二人とも陽の力が強いので、弥生がちょっとひがんでも全く揺らがない関係がある。
俺はその瞬間に悟ってしまったのだ。
弥生は絶対に報われない。
それも、惨めな振られ方をするし、真の意味、弥生が望んだ意味でキングから向き合われることはない。キングとアミィは当然のように結ばれ、祝福される。そこに他者が入り込む隙は一ミリたりともない。
弥生の弱さに寄り添い、理解してくれる人は作中に現れない。
弥生が憧れたキョウリュウジャーのメンバーと同じモチベーションで肩を並べて戦うことはできない。
心が弱い弥生が悪いのではない。キョウリュウジャーのストーリーに弥生が組み込まれているのは疑いようがない事実だ。すなわち、心が強いメインメンバーのブレイブだけではなく、弥生のような心が弱い人のブレイブも認められている。
だが、キョウリュウジャーという作品のテーマは、勇者たちがブレイブを見せることだ。そのテーマにそって、陽キャたちが活躍すると決まっている。これは覆しようがない世界法則のようなものだ。この筋が崩れるとキョウリュウジャーという作品がバラバラになってしまう。非常に重要なものだ。
でも……
俺は…………
キョウリュウジャーのメインテーマが憎い!!
なぜ勇気を持った強い人だけが優遇される世界なんだ!?
だってそうだろう。好きな女の子が幸せになれない世界なんて、間違っている!
だけど俺は、キョウリュウジャーの「ブレイブ」に惚れ込んで弥生が登場する21話までキョウリュウジャーを見進めてきた。
キョウリュウジャーの世界が好きなのだ。
だから苦しい。テーマが悪いと糾弾することができない。
でも、テーマに弥生が合ってなかったんだろうなということは感じ取った。このテーマでお話作りをするときに、弥生を出す必要があったのだろうか。弥生はブレイブのもとで生きるには過酷すぎる。
人には向き不向きがあるし、がんばったってできないこと、どうしても巡り合わせが悪くて人との縁がないことだって現実にはある。それに、弥生のように負の感情を持つ人なんていっぱいいる。というか、世の中の9割の人間がそうだ。弥生に非があったわけではない。なぜキョウリュウジャーの世界では弥生だけに、世界と上手く適合できない試練が降りかかるのだろうか。理不尽じゃないか。なぜ弥生なんだ。
しかし、弥生を苦しめるキョウリュウジャーになること、キングを好きになることは弥生が望んだことだから、弥生を応援している俺は強く反対できない。(弥生が望んだことに、弥生本人が苦しめられることを克明に描写した展開は24話にある。これが大層つらくてキョウリュウジャーを見るのをやめたのだが、詳しく書くと長くなるので今回はやめておく。)
現実では、合わない環境、合わない人間関係に置かれたり、失恋した後は再起することができる。弥生は正にそういう状況下にある。環境を変えるのには力がいるが、弥生のような強さを秘めた女の子であればきっとできるだろう。だが、不幸なことに、弥生は2次元と3次元の狭間にいるキャラクターだ。「ブレイブ」の外の世界というものはない。弥生は、彼女にとって理不尽なまでに残酷で眩しいキョウリュウジャーを直視することをやめられない。
こういうことが明確に読み取れるから、俺は悟った。
弥生が最終盤、おそらく45話以降でとてもつらい失恋を経験し、それが酷いカタチになることは定められている。俺はそれが許せなくてキョウリュウジャーを見ることをやめたのに、でもキョウリュウジャーが好きで、こんな文章を書くしか無くなってしまった。
俺はキョウリュウジャーをろくに観ないままでこの記事を書いた。だから、キョウリュウジャーを見終わった、俺の知らない弥生を見届けた人は弥生のことをどう思うのか。ぜひ教えて欲しい。
遊戯王VRAINSが面白い理由は三つある
俺はなにげなくネットで「遊戯王VRAINSが面白い理由は三つある」と検索してみた。だが、思っていたほど世間はVRAINSをほめたたえていなかった。というわけで俺が遊戯王VRAINSが面白い理由を三つ数えてみた。
遊戯王シリーズの歴史は長く、VRAINSは6作目で、遊戯王シリーズは20年以上続いている。歴史がながいのでいろんな派閥のオタクがいて日がな熱き決闘<デュエル>を繰り広げているのだが、そんなややこしい事情はどうでもいい。今までの遊戯王のことは何も知らなくていいが、とにかく遊戯王VRAINSの面白さを知ってほしい。たったの三つなので、すぐに読み終わるはずだ。致命的なネタばれはないのでネタばれアレルギーの人もあんしんしてほしい。
遊戯王VRAINSの面白いところ
1、世界観
2、キャラクター
3、わかりやすい
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